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天王寺まで出向いたので、手持ちの下駄の台に鼻緒をすげてもらいました。
春、東京に行った折にもこの下駄を持って行ったのですが、結局浅草でも気に入った鼻緒を見つけることが出来ずに持ち帰ってたりして^^; 特に拘りがある訳ではないけど、気に入った下駄だったので何の思い入れ無しに適当にすげてしまうのは嫌で。 大阪・新世界の商店街の中にある履物屋さん「澤野履物店」。 店先には草履や下駄が積まれたワゴンが置かれ、どこからみても履物屋さんですが… 店の中に一歩入ると、沢山の履き物に混ざってCDが納められたケースなどもあり…ここは知る人ぞ知る「澤野工房」の本社?本店?(どう言ったらいいのでしょ?^^;)。 ジャズのレーベルでは小さな巨人と称され、私が初めて聞いたMD・ミラバッシのCDを出してるところ。 数年前に、この澤野工房をネットで調べ、実は履物屋さんということを知って。 社長のお父様は昔ながらの職人気質で、この界隈に多い芝居小屋の役者さんの履き物の鼻緒をすげるのはこの人を置いて他に無いとのこと、機会があれば是非お世話になりたいと思ってました。 前日にはMapionでしっかりと場所を確かめ、蔵の中に寝かせてた下駄も取り出して磨いたりなぞして、準備万端! ちょっと嵩張る下駄を抱えてご機嫌で出掛けました。 …が。。 大阪で環状線に乗り換えて間無し、事故で電車がストップして、右往左往した末に地下鉄扇町から天王寺へ向かいました。 乗り換えの手間を思い天王寺まで行かず、恵比寿橋で降りて行くことに>大阪市美 …と、なんと恵比寿橋は澤野履物店のすぐそこなんですよね^^; 用事の後にと思っていたのですが、せっかく前通るし…と先に行くことに。 キョロキョロする間もなく、商店街入ってすぐに目に付いたお店。 噂通り店先には履き物が積まれたワゴンが置かれ、レトロなウィンドウには色とりどりの下駄や草履が飾られていて。 どんなのがあるんかな…としばらく眺めて2つ3つ目星を付けて、ドキドキしながらいざお店に。 「こんにちは~」 入って真っ先に飛び込んできたのは社長の由明さん。 CD(さっきHP見てジョー・チンダモ・トリオの新作CDと判明^^)を袋詰め?されてる最中だったようですが、サッと立ち上がってにこやかに迎えて下さいました。 わたし的には雲の上の人のように思っていたので、あまりにもフツ~にすぐそこに居られたのでびっくり^^; 持ち込みの台に鼻緒をすげてもらえるのでしょうか?と尋ねると、社長、即、申し訳なさそうに頭を掻き掻き 「あの、、すげるのは父しか出来なくて…その、出来たらイイのですけど私は出来ないんです…」と。 本当に申し訳なさそうにおっしゃるのでこちらの方が恐縮。 お父様はご高齢であまりお店の方には居られないご様子。 社長の年齢を考えれば仕方ないよね。 とにかくとても丁寧で腰が低くて… こちらにお伺いさせてもらっただけでも十分に嬉しくて納得でした^^。 せっかくだし、CDをと思ったんだけど…なんとなくそういう気分にもなれなくて。 納得はしたけど、やっぱり自分が自覚する以上にがっかりだったんだろうね・苦笑。 で、それから新世界界隈を見ながら動物園の上を通って(わかる人にはわかる・笑)美術館へ。 見終わった後、あれこれ迷ったのですが、思い直してもう一度澤野履物店へ。 せめて鼻緒だけでも見せてもらい気に入ったのが有れば分けて頂こうかと思って。 やぱりモノに思い入れを持つ性格なんだと自分でも呆れてしまう・笑。 少なからずモノと向き合う仕事をしてたので、何か感じるところがあるとつい食い下がってしまうのね^^; モノに向き合うことは直接人に向き合う事とは違うけど、モノは作り手の姿勢を如実に語ってくれるので、モノに向き合うことは作り手に向き合うことに等しいと私は思っていて。 もちろん、モノから感じるものが全てでは無くて。 でも、少しでも自分がそのモノから何かを感じたのであれば、それは間違いなくその人の何かを感じたことは確かで。 また、人柄に何かを感じたので有れば、その人の作るモノに触れてみたいと思ってしまう。。 …なぁ~んて、あれこれ考えてる間に再び澤野履物店へ。 バツ悪かったけどダメ元で開き直って・笑。 嫌な顔もされず話を聞いて下さった社長。 が… 「私、鼻緒だけの値段ってわかんないんですよぉ…」 …^^; これまた、本当に申し訳なさげにおっしゃるので、私もまたまた恐縮・笑。 あまりのしつこさに呆れはったのか 「下駄はお持ちですか?」 「未使用? だったらオヤジすげるかも」 「おぉ~、この下駄、すごいですよ…これ。柾目の合い目!! 今時こんな下駄無いです、それも女物で。ほら、こんなに目が詰まってる。。」 とても褒めて下さり、ついに下駄を持ってお父様のところに出向いてくれはりました。 すっごく嬉しくて・幸。 でも、澤野工房の社長を走らせるとは・汗。 お店の中でイスを勧められたけど、なんとなく恐縮しきりで、外に出てウィンドウ眺めてました。 とても人当たりの良い娘さんがあれこれと話しかけて下さり。 控えめな奥様に、明るい娘さん…家族でこうして一緒に働いてる姿に、しみじみぃ。。 で、戻ってこられて、またひとしきり下駄を褒めて下さり(笑)、お父様のところから持って来て下さった鼻緒を見せてくださり。 目に留まったのはお気に入りのお召しに似た、紺地に赤・白・ピンクのドットの鼻緒。裏はきりっとした赤で、これもあのお召しの八掛けと同じだったので、もう申し分なくて^^。 で、選んだ鼻緒をもって再びお父様の元に走って下さいました・重ねて恐縮。 すげるのに20分ほど掛かるとのことで、新世界界隈をふらふらして時間を潰すことに。 串カツ、どて焼き、お寿司にたこ焼き…芝居小屋、坂田三吉縁の土地柄かやたら目に付く将棋道場。 小さくて怪しげなお店の向こうには、そびえ立つ「フェスティバルゲート」。 ベタで奇妙だけど親しみ溢れる街を彷徨うのは心地良くて。 …で、気が付くと思いっきり道に迷って・大汗。 通天閣を見上げれば方向ぐらいわかるだろうと見上げるも、?????? そりゃ、見上げてるだけじゃわからんよね…と、顔引きつらせて通天閣の下まで小走ってやっと土地勘取り戻して。 何喰わぬ顔で、澤野履物店に戻りましたってば^^; 3度(…4度かな?^^;)も社長を走らせて仕上がった下駄。 うん、すっごく可愛いけど落ち着きがあって、とても素敵♪ お父様の元からは白いポリ袋に入れられて届いていたのを、わざわざお店のグレーの袋に入れ替えて奥様が手渡してくれました。 で、お代は鼻緒のお値段だけ。 払う方としては嬉しいけど、私としては手間賃も気持ち良く取って欲しかったのですが…。こんなにお手間掛けて、重ね重ね恐縮。 昔の職人気質のお父様に、心優しい社長…ん、なんかとてもほんわか。 澤野工房のお話も…とは思っていたのですが、ジャズのことは誰かの言葉を借りてしか語れない私なので、遠慮して。 「今年のコンサートも楽しみにしてます」と伝えるのが精一杯でした。 それでもとっても嬉しそうに笑って「こちらに来て下されば、前の方のチケットお渡ししますよ^^」と。 ちなみに今年もミラバッシトリオが出演するみたい。 ん。。是非とも聴きにいきます!!…下駄履いて・笑 最後の最後に「とても良い下駄ですよね。。大事に履いてくださいね」と・微笑。 澤野工房の社長だけど、でも、しっかりと澤野履物店4代目店主なんですよね。 ずっとニコニコと笑顔を絶やさず、優しい物腰の澤野工房の社長。 昨年のコンサートでヨスさん(ヨス・ヴァン・ビースト)の音楽にほんわかと暖かいモノを感じて涙が…という話をされてましたが、きっとそれは社長のほんわかと優しい部分と共鳴しての事なんだろうな…と。 こういうお人柄に惹かれて、全国からひっきりなしに私みたいな変な奴が集まって来るんだろうなぁ~…^^^; 澤野工房の社長としてのインタビューやコメントはあちらこちらで読むことができ、そのお人柄の一端を知ることができますけど。 履物屋さんの店主として接して頂きましたが、しっかりとした目や耳を持ち合わせているのも、心根の優しさも、ほんに変わらずで、素敵な方でした。 沢山の壁に突き当たって、大変な苦労をされたそうですが、それでも好きなジャズに対する姿勢は常に慈しみの気持で一杯で、実直に丁寧に向き合ってはるのですよね。 それは履物屋さんの店主の顔であっても変わることなくて。 一見さんのお客だった私、「出来ません」のひと言で終わっても仕方ないのに、ここまでして下さった社長さんのお人柄…ほんに暖かい方です・にこり。 うん、今度はヨスさんのCDを聴いてみよう^^ 職人気質で気むずかしいお父様(?^^;)も、きっと物事に厳しく愛情を注がれる人なんでしょうね。 でなきゃ、すげてくれるはずがない・笑。 モノには優しい愛情を、人には厳しい愛情を注がれる方かな…? 実はまだ鼻緒すげてない下駄があるので、渋い印でん風の鼻緒を余分に仕入れて下されば、もう一度お伺いしようかと。 せっかくだし、お父様がお元気なうちに。 …何処までも懲りずに厚かましい私^^; てか、こそまで拘るんだったら自分で鼻緒屋さんに行けっての・汗。。 こんな素敵な人が作ってはるCD…うん。 上手く言葉にはならないけど、そうなんだぁ~とひどく納得・謎笑。 私にとってジャズは、生活の中のほんの一匙。 でも、決して熱心なジャズファンじゃない私がほんの一匙でも聴くことが続くのは、とてもすごい魅力があるから…なんだろうね。 そんな魅力をこうして伝えて下さる澤野工房。。 まだ聴いたことのない方は、ぜひ一度聴いて欲しいです。 追伸。。 電事故が無ければ、きっと帰りに1度寄って、そのまま下駄を持ち帰る事になった筈。 事故の関係者の方には心よりお悔やみを申し上げますが、こうして不意の出来事で2度のチャンスを与えられたことに、また一層あこれこと想いが巡るのでした。 めっちゃ長文。。 果たして最後まで呼んでくれはる人がいるんでしょうかね?^^; 読んで下さった方、ありがとうございます。 …でも、こんな記事書いて良いのかなぁ。。。汗
by antelope01
| 2005-06-03 08:35
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